主婦年金(第3号被保険者)は、日本の公的年金制度である「国民年金」の一部を指します。この制度は、特に専業主婦(主夫)や、年収が低く配偶者に扶養されているパートタイム労働者のために設けられたものです。
国民年金の3つの被保険者分類
第1号被保険者:
農業者、自営業者、学生、無職の人など
個人で保険料を支払い、将来年金を受け取るための資格を得る
第2号被保険者:
会社員や公務員など、給与を得ている人
給与から自動的に保険料が差し引かれ、企業も一部を負担
第3号被保険者:
第2号被保険者に扶養されている配偶者(専業主婦やパート主婦など)
自分で保険料を支払う必要がなく、国民年金に加入しているとみなされる
第3号被保険者の制度は、扶養されている配偶者が自分で保険料を支払わずに、将来年金を受け取ることができるという仕組みです。これが「主婦年金」と一般的に呼ばれる理由です。
制度の背景と見直しの動き
主婦年金の制度は、主に専業主婦が多かった時代に合わせて作られましたが、最近では共働き家庭や独身者が増えており、社会の変化に伴い制度の見直しや廃止案が議論されています。
主な見直しの理由は以下のとおりです。
共働きの増加: 専業主婦が少なくなり、夫婦共に働く家庭が増加しているため、制度が現状に合わなくなっている。
公平性の問題: 第1号や第2号被保険者が自分で保険料を支払っている一方で、第3号被保険者は保険料を負担せずに同じ年金を受け取るため、公平性が疑問視されている。