中小企業における「労務管理のDX(デジタルトランスフォーメーション)」を進めるために、実際に実践できる具体的な取り組みには以下のようなものがあります。
1. 勤怠管理のデジタル化
従業員の出退勤管理や残業時間の把握を手作業で行っている場合、デジタルシステムに切り替えることで効率化が可能です。クラウド型の勤怠管理システムを導入することで、スマートフォンやパソコンから打刻を行い、リアルタイムで勤務状況を把握できるようになります。これにより、残業時間の抑制や適正な労働時間管理が実現します。
2. 給与計算の自動化
給与計算を自動化することで、ミスを減らし効率的な処理が可能です。特に、勤怠データと連動する給与計算ソフトを導入することで、労働時間に応じた給与の計算や社会保険料の自動算出ができ、作業負担を大幅に軽減できます。
3. 労務手続きの電子化
社会保険や労働保険の手続きなど、多くの書類作業が発生する労務管理において、電子申請を活用することで、書類提出の手間を削減できます。電子申請システムを利用すれば、年金や健康保険の手続きがオンラインで行えるようになり、書類の保存や管理も効率化します。
4. 人事データの一元管理
従業員情報をデジタル化して一元管理することで、情報の検索や更新が容易になり、離職率や評価データなどのトラッキングが可能です。人事評価やキャリア開発に関わるデータを蓄積することで、従業員のパフォーマンス向上にもつながります。
5. 法令遵守の自動チェック
法令の変更や労働基準法の遵守が求められる場面で、システムによる自動チェック機能を活用することが可能です。就業規則や雇用契約書などが法改正に対応しているか、システムが自動的に確認し、必要な修正を提示してくれるため、法令遵守が容易になります。
6. 労務診断サービスの活用
自社の労務管理状況を専門家に依頼して診断を受けることで、改善点やリスクを把握できます。診断結果を基に、どの領域でDXを進めるべきか明確にし、その対策を講じることができます。
これらの取り組みを段階的に進めることで、業務効率を向上させ、リスク管理や従業員の働きやすさを向上させることができます。
中小企業向けのシステムとしては、当事務所の「WANSMATE」なども活用できるのではないでしょうか。
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赤津社会保険労務士事務所
代表 赤津秀夫
和歌山県和歌山市吹上3-1-39