労働基準法違反(違法な時間外労働)の疑いで書類送検
① 何が問題になったのか?
この会社では、トラック運転手2人に法定の上限を超える時間外労働をさせていました。
特に最も長く働いた人は、1カ月で170時間40分の時間外労働をしていました。
② 36協定は結んでいたのに、なぜ違反?
会社は**特別条項付きの36協定(時間外労働の上限を引き上げる協定)**を結んでいました。
しかし、その協定では「時間外労働の上限は1カ月95時間」と定めていたのに、実際には170時間を超えて働かせていたため、協定の範囲を大幅に超えた違法な労働時間となり、労働基準法に違反していました。
③ どのように労働時間を管理していた?
運転時間は、デジタルタコグラフ(運行記録を自動で記録する装置)で管理されていました。
しかし、それでも違法な長時間労働が発覚し、労働基準監督署の調査により、違反が明らかになりました。
④ 労働基準監督署の対応
○○○労働基準監督署は、「長時間労働は疲労の蓄積につながり、事故のリスクを高める」として、厳しく対処する方針を示しています。
その結果、同社と社長は○○地方検察庁○○支部に書類送検されました。
⑤ 背景にある「2024年問題」
この問題の背景には、2024年4月から適用されたトラック運転手の時間外労働の上限規制があります。
これまで運送業は長時間労働が常態化していましたが、新しい規制により年間960時間までという上限が設けられました。
この規制が適用されたにもかかわらず、会社が適切な労働時間管理をせず、違法な長時間労働をさせていたため、厳しい処分が下されたと考えられます。
⑥ どのような影響があるのか?
会社や社長は罰則を受ける可能性がある(刑事罰や企業イメージの低下)。
他の運送業者も同様の違反がないか、監視が強化される可能性がある。
事業者は、デジタコのデータを活用して労働時間を適切に管理する必要がある。
まとめ
トラック運転手2人に違法な長時間労働をさせた会社と社長が書類送検された。
36協定を結んでいたが、その上限(95時間)を超えて170時間以上働かせたことが違反。
労働時間はデジタコで記録されていたが、違反が発覚。
背景には2024年問題(運転手の時間外労働の上限規制)があり、監督署は厳しく対処している。
運送業者は今後、より厳格な労務管理が求められる。
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