【2025年6月1日施行】熱中症対策が法改正で義務化されました!
~違反すると「懲役または罰金」の罰則も~
2025年6月1日から、労働安全衛生規則が改正され、職場での熱中症対策が義務化されました。今回の改正は、近年の気温上昇や重篤な熱中症事故の増加を受けて、早期発見・重篤化防止を徹底することが目的です。
特に注目すべきは、この改正には罰則規定がある点です。熱中症対策を怠った場合、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります(労働安全衛生法第119条)。
■ 事業者に義務付けられる主な内容
早期発見のための報告体制の整備
熱中症の疑いがある作業者自身や、周囲の作業者が異変に気づいたときに、すぐに報告できる体制(連絡先や担当者)を事前に整備し、関係者に周知する必要があります。
重篤化を防止するための対応手順の作成
熱中症の症状が出たときに備え、
- 作業からの離脱
- 体を冷やす対応
- 医師の診察や処置の手配
- 緊急連絡網や搬送先の情報の整理
などの対応フローをマニュアル化しておくことが求められます。
関係作業者への事前周知
これらの報告体制や対応手順については、関係するすべての作業者に事前に分かりやすく周知することが義務です。
■ 罰則の概要(※重大ポイント)
事業者がこれらの措置を講じていなかった場合、法律違反とみなされ、以下の罰則が適用されます。
🔴 6か月以下の懲役または50万円以下の罰金
(労働安全衛生法 第119条)
つまり、「知らなかった」「整備していなかった」では済まされません。
■ 実務対応のポイント
夏季に備えて職場ごとの熱中症対策マニュアルの見直し
連絡体制(誰に報告すべきか)の明確化と掲示
作業者への教育・訓練の実施と記録の保存
事業者にとって熱中症対策は、もはや「努力義務」ではなく、法令で義務づけられた安全対策となりました。対応を怠ると罰則のリスクがありますので、早急な整備と周知徹底をおすすめします。
熱中症対策についてのご相談・お問合せ先
赤津社会保険労務士事務所
代表:赤津秀夫
〒640-8137 和歌山県和歌山市吹上3-1-39
TEL:073-425-6205
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