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出張移動中の労災

労務管理

出張移動中の労災

2025年7月9日
【結論】
日曜日(法定休日)であっても、業務のための「出張移動中」であれば、原則として労災保険の適用対象になります。

【労災認定の基本的な考え方】
労災保険制度においては、次の2つの要件を満たすことが必要です:

業務遂行性:労働者が事業主の支配下にある状態であること

業務起因性:その負傷や事故が業務と関連して発生したこと

【出張中の災害と労災適用】
厚生労働省の通達や判例上、出張中の移動行為は業務の一環と見なされることが多く、以下のように整理されます。

✅ 労災が認められる典型的なケース:
会議出席のため、会社命令で日曜に新幹線で前泊移動 → 移動中のケガは業務災害

宿泊先から会議会場までの移動途中の事故 → 業務災害

❌ 労災が否定されやすいケース:
出張の自由時間に観光していた際のケガ → 私的行為と見なされ、労災不支給の可能性

私的な用事で大きくルートを逸脱していた場合 → 業務との因果関係が否定されることがある

【今回の事例に即した判断】
日曜日であっても、会社の指示により会議出席のために前泊移動している

移動手段(新幹線)も業務目的に即している

→ この場合、移動中のケガは「業務遂行性」「業務起因性」がともに認められ、原則として労災の対象と考えられます。

【補足:通勤災害との違い】
「通勤災害」は、**就業に関する移動(自宅と職場の間など)**で発生する災害を対象としますが、出張中の移動は「業務災害」扱いになります。

【参考:行政通達】
昭和50年9月18日 基発第548号
「出張中における災害については、業務の性質上、一定の業務の場を離れた状態にあり、事業主の支配を受ける範囲もある程度緩やかではあるが、基本的には業務遂行性があると考えられる」

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