🔹熱中症対策の管理表、どれくらい保管すればよいか?
1. 法律で決められているわけではない
現在、熱中症対策に関する管理表(チェックリストや記録表)を何年間保管しなければならないかについて、法律上の明確な規定はありません。
つまり、法的義務として「必ず○年間」とは決まっていない状況です。
2. 実務上の目安は「3年間」
厚生労働省の「作業場における熱中症予防対策ガイドライン」などでは、直接的な年数は示されていません。
しかし、労働安全衛生法に基づく他の安全関係の記録(作業日報・教育訓練記録など)の保管期間が3年間と定められているため、それに合わせて 3年間保管するのが望ましい と考えられています。
3. なぜ3年なのか?
もし労働災害(熱中症による事故など)が発生した場合、過去の管理体制や教育状況を確認する必要があります。
記録を残しておくことで、
事故の原因究明
再発防止策の検討
行政調査や裁判対応
などに役立ちます。
🔹どんな記録を残すとよいか?(例)
熱中症対策に関わる主な管理表・記録は以下のようなものです:
教育訓練の実施記録
実施日、参加者、内容、理解度など
連絡体制の履歴
緊急時の連絡先や体制変更の記録
熱中症予防対策の実施記録
WBGT値(暑さ指数)の測定結果
休憩時間の設定や水分補給の指示状況
緊急連絡テストの記録
実際に連絡網が機能するかどうかの確認記録
実際に起きた事例の記録
熱中症発生時の状況・対応・再発防止策など
🔹保管の仕方
紙でも電子データでもOK
電子で保管する場合は、
定期的なバックアップ
閲覧権限の制限
データ改ざん防止
などに注意することが望ましいです。
✅まとめ
法律で定められた保管年数はない
実務上は3年間の保管が推奨される
教育・測定・対応記録などを残しておくことが重要
紙・電子どちらでもよいが、安全に保管する工夫が必要
熱中症対策の管理表についてのご相談・お問合せ先
赤津社会保険労務士事務所
代表:赤津秀夫
〒640-8137 和歌山県和歌山市吹上3-1-39
TEL:073-425-6205
E-Mail:akatu-h@leaf.ocn.ne.jp