労働法における「みなす」と「推定する」の違いについて
、わかりやすく説明いたします。
## 基本的な違い
### 「みなす」(法的擬制)
- **反証を許さない**決定的な法的効果
- 事実がどうであれ、法律上そのように扱われる
- 当事者が異議を申し立てても覆せない
### 「推定する」(法的推定)
- **反証が可能**な暫定的な判断
- 証拠によって覆すことができる
- 立証責任が転換される
## 具体例での比較
### 「みなす」の例
**労働基準法第20条(解雇予告)**
```
「30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。
予告の日数が30日に満たない場合においては、その不足の日数分の平均賃金を支払わなければならない」
```
→ 予告手当を支払えば、30日前予告をしたものと「みなされる」
**実務上の意味:**
- 実際には即日解雇でも、予告手当さえ支払えば適法な解雇となる
- 労働者が「実際には30日前じゃない」と主張しても無効
### 「推定する」の例
**労働基準法第9条(労働者の定義)**
実際の条文には「推定」という言葉はありませんが、判例上、継続的に労務を提供している者は労働者と「推定される」
**労働契約法第7条(期間の定めのない契約の推定)**
```
期間の定めのない労働契約が締結されたものと推定される場合の規定
```
**実務上の意味:**
- 一応労働者として扱われるが、使用者側が反証可能
- 「実は業務委託契約だった」等の証拠があれば覆せる
## 実務への影響
### 「みなす」規定の場合
- **使用者**:要件を満たせば確実に法的効果が得られる
- **労働者**:不利な場合でも争うことが困難
### 「推定する」規定の場合
- **立証責任が転換**される
- 通常立証すべき側の負担が軽減される
- 相手方は積極的な反証が必要
## まとめ
| 項目 | みなす | 推定する |
|------|--------|----------|
| 反証可能性 | × 不可 | ○ 可能 |
| 法的安定性 | 高い | 中程度 |
| 柔軟性 | 低い | 高い |
| 立証責任 | 問題とならない | 転換される |
**重要なポイント:**
労働法では労働者保護の観点から、使用者に不利な「推定」規定が多く設けられています。
使用者側は常に適切な証拠保全と労務管理が求められます。
具体的な事案については、条文の文言と判例の蓄積を慎重に検討する必要がありますので、
複雑なケースでは労働法専門の弁護士にご相談されることをお勧めします。
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「みなす」と「推定する」の違いについてのご相談・お問合せ先
赤津社会保険労務士事務所
代表:赤津秀夫
〒640-8137 和歌山県和歌山市吹上3-1-39
TEL:073-425-6205
E-Mail:akatu-h@leaf.ocn.ne.jp