今年度の最低賃金について、厚生労働省の審議会は物価高を考慮し、全国平均の時給を約5%引き上げて1050円台半ばにする方向で調整しています。
労使で大詰めの議論
審議会では現在の時給1004円から引き上げることが議論されています。労働者側は生活が厳しいため67円の引き上げを求めていますが、企業側は中小零細企業がコスト増を価格転嫁できないとして慎重な姿勢です。
課題は中小零細企業の環境づくり
最低賃金引き上げの課題は、中小零細企業が賃金を支払えるようにすることです。これにはコスト増を商品価格に反映させることが重要です。しかし、調査によると中小企業では価格転嫁が難しい状況が続いています。
今後の予定
審議会は近く結論を出し、その後、都道府県ごとの引き上げ額が決まり、10月から適用される予定です。
最低賃金の引き上げの背景
過去数年、最低賃金は大幅に引き上げられており、去年は初めて全国平均が1000円を超えました。政府は2030年代半ばまでに1500円に引き上げることを目標にしていますが、労働団体はさらに高い目標を掲げています。