厚生労働省がパートタイム・有期雇用労働法に基づいて行った令和5年度の是正指導について報告しました。この指導の内容をわかりやすく説明します。
背景
パートタイム・有期雇用労働法は、パートタイムや有期雇用の労働者が正社員と不合理な待遇差を受けないようにするための法律です。同一労働同一賃金の考え方に基づいています。
主なポイント
対象企業数:
調査対象となった企業は1万1173社。
そのうち、75.1%(8396社)で法律違反が見つかりました。
是正指導の件数:合計2万515件の是正指導が行われました。
同一労働同一賃金に関連する指導:
法第8条(不合理な待遇差の禁止)違反で指導を受けた企業は2596社。調査した企業の23.2%に相当します。
第9条(差別的取扱いの禁止)違反は2社でした。
主な違反内容
労働条件の文書交付等(第6条第1項): 4751社で違反が発覚。これは、労働条件を文書で労働者に提供する義務に違反したケースです。
事業主が講ずる措置の内容の説明(第14条第1項): 3059社で違反が見つかりました。これは、事業主が労働者に対して取るべき措置の内容を説明する義務に違反したケースです。
短時間・有期雇用管理者の選任(第17条): 2607社で違反が発覚。これは、短時間や有期雇用の労働者を管理する責任者を選任する義務に違反したケースです。
不合理な待遇差の禁止(第8条): 2596社で違反が見つかりました。
改善策
事実確認の導入: 昨年から、都道府県労働局が報告を収集する前に、労働基準監督署が非正規労働者の処遇を事実確認する仕組みが導入されました。
これにより、効率的な指導が可能になり、第8条違反での是正指導件数が前年度の144件から18.0倍に増加しました。
結論
厚生労働省は同一労働同一賃金の実現に向けて積極的に取り組んでおり、違反企業への是正指導を強化しています。これにより、多くの企業が法律に従った労働環境を提供するようになることが期待されます。